「うさぎが食べない(食欲不振)」「うさぎの元気がない」、星川レオン動物病院(横浜市でウサギの専門診療)にご相談ください。
予防することで防ぐことができる病気があります。
予防をしていないことで命に関わる病気もあります。
当院では以下の予防を推奨いたします。
予防することで防ぐことができる病気があります。
予防をしていないことで命に関わる病気もあります。
当院では以下の予防を推奨いたします。
「毛球症(もうきゅうしょう)」は、毛づくろいで飲み込んだ毛玉が、胃袋にたまって胃粘膜を刺激したり、出口に詰まってしまって時に救急状態に陥る疾患です。食欲不振や下痢の原因にもなります。
ネコは毛玉を「吐く」ことができるため、あまり大きな問題になることは少ないですが、ウサギとフェレットではしばしば大きな問題へと発展します。
フェレットは「吐く」行為はできる生き物ですが、大きな毛玉を吐くことは難しく、ある程度の大きさで便に出ていかなければ、毛玉は胃にたまって行き、胃潰瘍を起こしたり吐き気や慢性的な下痢の原因になったりします。その場合胃を切開して毛玉を取り出す手術が必要になります。フェレットではわりと頻繁に実施される手術の一つです。
ウサギは、「吐く」行為自体が物理的にできない生き物です。そのため胃に毛玉がたまり、特に出口を塞いでしまった場合には他の動物たちよりもよりシビアな状況に追い込まれてしまいます。状況が進行し、胃拡張で胃がパンパンになるとこまでいってしまった場合には治療を行ったとしても死亡率は高いものとなってしまいます。
※以前は、ウサギで胃腸の動きが悪くなり、食欲がなくなる症状について全て「毛球症」と言われていましたが、毛玉が原因でないことも多く、最近では「消化管うっ滞症」と呼ばれ、区別されています。
毛球症の予防は、毛が抜け替わる時期になったらマメにブラッシングをして毛の量を減らすことと、飲み込んだ毛の通りを良くするための潤滑剤のサプリメントを投与することです(投与することが良いかどうかには議論もあります)。
ウサギとフェレットについては、動物病院にマメに健康診断に行き、慣れた獣医師によって胃の触診を行うこともとても大切なことです。
ウサギのブラッシングが難しい場合は、当院にて行っておりますのでご相談ください。
ウサギは歯のトラブルがとても多いです。
一生伸び続けるという特徴のため、噛み合わせがおかしくなると、どんどん歯の変形が起こってきて、口の中に刺さったり、うまく噛めなくなったりしてゴハンが食べられなくなってしまい、治療しなければ命を落としてしまいます。
ウサギの歯は(前歯)切歯が上4本(見えにくいですが、小さいのが2本あります)下2本あります。そして以外と知らない人が多いですが、奥歯(臼歯)が右上6本、左上6本、右下5本、左下5本あります。合計で歯は28本ですね。これら全ての歯がキレイに噛み合うことで、歯の形を維持しています。
何かの原因で噛み合わせがズレてきた状態を不正咬合といいます。その後どうなるかは前述した通りです。
この「原因」については生まれ持ったものの場合もありますが、ほとんどは最初はキレイな噛み合わせで生まれてきます。その後の生活によって歯がズレてきます。
原因として良くあげられるものとしては食生活があります。
キレイな噛み合わせを保つために重要なのは「噛む回数を多くすること」と言われています。
ペレット主体の食生活だと、噛む回数が少なく、牧草主体の食生活だと噛む回数が多くなります。
そのため、ウサギでは「牧草主体の食生活」が現在推奨されています。
そして、良くある勘違いとして「硬いものを食べた方がいい」という迷信があります。
これは現在否定されており、噛み合わせを悪化させる原因になりますのでやめてください。
多くのウサギたちを見てきた中で、私が最も不正咬合の原因になっていると考えているのは「ケージを噛む癖」です。遊びたい盛りのウサギたちは狭いケージから出たいがためにケージを噛みます。ケージは歯よりも硬い金属でできています。何が起こるかは明白です。歯は不自然な方向に曲がり始めます。それでもウサギたちはケージを噛むことをやめません。そして不正咬合のウサギの出来上がりです。特に、生後数ヶ月の若いウサギの歯は大人の歯よりも柔らかくできており、影響を受けやすいのではないかと考えています。
つまり、不正咬合の予防のためになすべきことは決まっています。ケージで飼うことを止めることです。
・・・と、センセーショナルなことを言いましたが、狭い日本、実際問題それは難しいことです。ですので、ケージを噛まないようにすることが重要です。
なので、「ダメ!ケージ噛んだらダメだよ!分かった?」と怒ってウサギに言って聞かせる・・・のは意味がありません。嫌われるだけなので止めておきましょう。
言って聞かせるのは難しいので、「噛めない環境にする」ことが大切です。
具体的には目の細かい金属の焼き網をケージに内張りしたり、木のスノコのようなものを内張りしたりすることです。専用のグッズも売っているようです。分かりにくければご相談ください。
以上、「牧草主体の食生活」と「ケージ噛み防止生活」が不正咬合の予防に重要というお話でした。
実際に切歯が歪んできた時は、歪みを治すように矯正するためのカットを行います。当院では通常、麻酔はかけずに実施可能です。
切歯の矯正が不可能なほど変形が進んでしまった場合は、一ヶ月ごとにカットするか、最後の手段は抜歯してしまいます。
臼歯の変形がある場合もカットを行います。よっぽどガタガタの時は麻酔下の処置が推奨されますが、当院では多くのケースで無麻酔での処置が可能です。
毎日ゴハンを食べる度に、私達同様、動物たちの歯にも歯垢がついていきます。この歯垢を放置しておくとやがて歯石になり、歯茎にくっついて中で細菌の巣を作り、悪玉菌との炎症反応が起きて歯周病へと発展し、気がついたら歯が抜け、歯の根っ子が膿み、顎の骨が溶けています。そして肺炎、心臓の感染、腎臓の感染など、全身の感染症へと繋がっていきます。それが歯周病です。
歯周病はどうも飼い主さんから軽視されやすい傾向があり、放置されやすく、かなり進行して症状が強く出てからやっと治療を希望される方が多いように思います。
歯周病の治療は、歯石や、壊死組織を取り除いた上で抗生剤を使用して治療します。
通常、全身麻酔が必要になります。抜けた歯は帰ってきません。
そんなことをする必要がないよう、日頃からのデンタルケアが歯周病予防に重要です。
一番良いのは歯磨きをすることです。
歯磨きはいきなりやってもうまくいかないことが多いですので、最初は口に手を入れることに慣らすことから始めて、少しずつ慣らしていきましょう。
※フェレットは販売時に通常手術済み
去勢手術とは、オスの精巣を摘出する手術です。
避妊手術とは、メスの卵巣のみ、または卵巣と子宮を摘出する手術のことをいいます。
両方とも全身麻酔をかけて行う手術です。
手術のデメリットは以下の通り。
手術のメリットとしては以下の通り。
なんといっても病気の予防についてのメリットが大きいです。
特に乳腺腫瘍や子宮蓄膿症、ウサギの子宮腫瘍は発生率も高く、命に関わる病気です。
犬の乳腺腫瘍は50%が悪性、猫の乳腺腫瘍はほぼ100%が悪性、ウサギの乳腺腫瘍もほぼ100%悪性です。ウサギの子宮疾患については5才以上だと80%の発生率と報告されています。
犬の乳腺腫瘍については、手術をいつ実施するかで、その後の発生率が変化することが報告されており、「初回の発情前」に実施できるかどうかが一つのポイントになってきます。
イヌ、ネコでは生後6ヶ月齢頃、ウサギでは6ヶ月から2才までの手術をお勧めします。
手術にはリスクが伴いますので、絶対にやった方がいいとは獣医師は決して言いません。
しかし、獣医師は予防をせずに病気を発症した動物たちが、どういう亡くなり方をするのかを知っています。良くご相談ください。
問題なのは、病気の運び屋であるということです。そして飼い主さんである人間にも危害が及びます。
特にマダニについては、2013年から日本でもダニ媒介性疾患の「重症熱性血小板減少症候群(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome: SFTS)の発生が人間で確認されており、感染例が増えています。この病気は現在のところ治療法がなく、致死率6.3〜30%と非常に危険な病気です。
月一回の投薬で予防が可能ですのでご相談ください。
※ウサギにノミやダニがつく例もあります。その場合に犬猫で一般的に使用されている薬を使うと命の危険を伴う場合があります。ウサギにノミやダニがついた場合はウサギの診療に慣れた獣医師にご相談ください。
「フィラリア(犬糸状虫)」は蚊を介して感染する寄生虫です。日本全国で発生します。
フィラリアは成虫になるとソーメンのような糸状になる虫です。
日本語では「犬糸状虫」と名前がついていますが、ネコやフェレットにも感染します。
フィラリアに感染している動物の血を蚊が吸うと、血液中にいるフィラリアの幼虫も蚊の中に入ってきます。しばらく蚊の中で成長して、その蚊が他の動物の血を吸うと、その時に移動して蚊から動物の中に侵入します。最初は皮膚や筋肉のあたりでさらに成長を待ち、2ヶ月ほど経つと血管の中に侵入します。そして心臓を目指して血管の中を泳いでいきます。フィラリアにとって心臓は居心地が良く、最終目的地です。心臓に辿り着いたら後はそこで繁殖します。数が少なければ症状は特にでませんが、増えれば増えるほど、心臓の負担は大きくなり、やがて症状が悪化していく病気です。
薬がなかった時代は、フィラリア症で命を落とすことは珍しいことではなかったと言いますが、今は薬で予防ができるようになりました。
蚊が発生する気温14度になった日の一ヶ月後あたりから気温14度を下回った日の次の一ヶ月後まで基本的には月に1回の投薬が必要になります(多くの場所で4-5月から12月の期間)。フィラリアが体に侵入してから血管に入りこむ前の2ヶ月以内にやっつけるという方法です。
予防方法もいくつかありますのでご相談ください。
子犬や子猫は生まれてからしばらくは、母犬・母猫の初乳から得られた免疫で感染症から守られます。しかし、その免疫は長くは続きません。徐々に免疫は低下し、病原体から身を守る力が充分ではなくなってきて、やがて感染に対して無防備になってしまいます。ワクチンを接種することで、免疫をつけ、病原体が入ってきてもやっつけることが出来る力をつけることができます。
生まれてから初めてワクチンを注射するときは、3~4週間間隔で2~3回の注射が必要です。注射によって免疫をつけることができますが、ずっと続くわけではありません。そのため2年目からは年1回のワクチン接種が推奨されています。
混合ワクチンにはいくつか種類があります。全ての個体に全種類のワクチンを接種することが推奨されるわけではありません。ごく稀ながら、ワクチンでアレルギー反応を起こす動物たちもいます。どのワクチンが適しているか、ご相談の上で決めていきましょう。
※フェレットに必要なワクチンはジステンパーのワクチンになりますが、日本ではフェレット専用のワクチンが製造されていないため、犬用の混合ワクチンを使用します。
イヌのワクチンで予防可能な病気 | ネコのワクチンで予防可能な病気 |
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犬パルボウイルス感染症 | 猫ウイルス性鼻気管炎 |
犬ジステンパー | 猫カリシウイルス感染症 |
犬アデノウイルス2型感染症 | 猫汎白血球減少症 |
犬伝染性肝炎 | 猫白血病ウイルス感染症 |
犬パラインフルエンザ | 猫クラミジア感染症 |
犬コロナウイルス感染症 | 猫エイズウイルス感染症 |
犬レプトスピラ病 |
狂犬病は人間を含めた哺乳類に感染するウイルス病です。感染した場合に、治療をしないと致死率はほぼ100%と言われる非常に恐ろしい病気です。現在日本では1957年以降発生が見られませんが、台湾では2013年に52年ぶりに発生したばかりです。
人間に対するその危険度故に法律で唯一飼い主さんに義務付けられたワクチンになります。
狂犬病予防法により、生後91日以上の犬は飼い始めてから30日以内に1回、その後は毎年1回注射を受けなければなりません。必ず予防しておきましょう。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 | |
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午前 | △ | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
午後 | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | × | △ |
火曜日、月曜午後、日曜午後
※正月 ※臨時休診あり
〒240-0006
神奈川県横浜市保土ケ谷区星川1-4-10 ハイツリヴァスター102
夜間緊急時は
「横浜動物救急診療センター(veccs横浜)045-341-0856」さん
または
「DVMsどうぶつ医療センター横浜 045-473-1289」さん
の方へご相談ください。